子供たちが初めて利用する商取引サービスとしての「メルカリ」

子供たちが初めて利用する商取引サービスとしての「メルカリ」

筆者が代表を務める子供とネットを考える会では、有識者や企業の方にお越しいただき定期的に勉強会を行っています。

子供とネットを考える会が勉強会を開催する際には、過去の参加者の要望や、子供たちが今直面している問題への理解を深め、参加者も含めた前向きな討議を行うために、必ずテーマを決めています。

2017年3月4日には、株式会社メルカリのCSグループ中野健太郎さんと中西織江さんに登壇していただきました。

メルカリに話を伺いたい!

2016年2月にデジタルアーツが公開した「未成年の携帯電話・スマートフォン利用実態調査」で、男子高校生の79.6%、女子高校生の68.9%がインターネット上でお小遣い稼ぎの経験があるという現状をはじめて目にした際には、かなり衝撃を受けました。
2017年3月には最新の調査結果も公開されています。

この調査結果で、子供たちがインターネット上でお小遣いを稼ぐ仕組みとして、中古品販売が挙げられています。

販売仲介サービスを提供している企業に直接話を聞くことで、子供たちのサービス内での動向や、サービス提供事業者の取組を知ることができるのではないかと思い、メルカリに登壇のお願いをしたところ快くお引き受けいただきました。

株式会社メルカリのCSグループ中野健太郎さん(右)と中西織江さん(左)

メルカリってどんなサービス?

メルカリはスマホで簡単に商品の売り買いが楽しめるフリマアプリで、保護者の同意があれば子供たちも利用可能なサービスです。

売買されている商品は多様で、衣類や家電にスマホといった既製品だけでなく、ハンドメイド品などの売買もできます。

知らない人とのやり取りで子供たちがトラブルに巻き込まれてしまうのではないか、子供たちに利用させるのは少し不安だといった漠然としたイメージを抱いている保護者の方も多いのではないでしょうか。

実際に、勉強会を開催するにあたって、参加者の方にメルカリについて聞きたい内容を事前アンケートにて調査したところ、「未成年者の利用についてのトラブル状況と、防止対策」等について伺いたいという声があがりました。

しかし、実際にメルカリのサイトを見てみると販売者と購入者がお互いの住所や名前を知らずに匿名配送が可能な「らくらくメルカリ便」や、決済の際に出品者と購入者の間にメルカリが介在する「エスクロー方式」の採用など、利用者が安心して出品・購入できる仕組みが導入されていることが分かります。

これらの取組は、メルカリ あんしん・あんぜん宣言!として公開されています。

利用者を守るメルカリの取り組み

メルカリあんしん・あんぜん宣言に書かれた取り組みは5つです。

  1. 安心できるお金のやり取り(エスクロー方式)
  2. 「らくらくメルカリ便」の補償
  3. 届いた商品が偽物だった時の補償
  4. 充実のカスタマーサポート体制
  5. 「らくらくメルカリ便」の匿名配送システム

もっとも、子供たちが巻き込まれるトラブルはこの5つで補えるものだけではありません。

メルカリで禁止されている行為や、禁止されている出品物は「ルールとマナー」にまとめられていますが、メルカリでは単に注意を記載して終わりとするのではなく、カスタマーサポートが率先してコメントや、複数アカウント登録、大量出品業者の監視を行っています。

監視だけでなく、警察からの問い合わせへの速やかな情報提供や、消費生活センターとも協力関係を築くなど、マーケットの健全化にむけて様々な活動を行っています。

2013年のサービス開始から約4年たち、多くの人に利用されているメルカリは、「あんしん・あんぜん」な取引が出来るよう、カスタマーサポートが積極的に介入し、早期の問題解決に心がけていると聞き、子供が万が一問題に巻き込まれた際にありがたい対応だと、保護者として感じました。

子供が初めて利用する商取引サービスとしてのメルカリ

文科省では平成22年度より消費者教育の推進のために様々な取り組みを行っています。
しかし、スマホやインターネットに関する教育では、モラルやリテラシー、セキュリティの取組と比較すると、消費者教育はまだまだ不足しているように感じます。

子供たちが、ネットを利用したお小遣い稼ぎという商取引に興味を抱いた時こそ、消費者教育のチャンスではないでしょうか。

消費者教育の場としてメルカリを利用するというのも、ありかもしれませんね。

学校に任せるだけで安心せず、保護者や事業者も一緒に子供のための消費者教育を実践していきたいと考えています。

今回のイベントについては、以下のサイトも参考にどうぞ。

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