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インターネットを使って世界が教室に~Skype in the Classroom

Skype in the Classroom

皆さんは「Skype in the Classroom」をご存知だろうか?

Skype in the Classroom
https://education.microsoft.com/skype-in-the-classroom/overview

現在,Microsoftが提供する,Skypeを利用したインターネット上の教育コミュニティだ。Skypeはもともとエストニアで開発されたインターネット電話サービスで,音声通話はもちろん,映像を利用したビデオ通話,複数利用者によるコミュニケーション,テキストチャットなどさまざまな機能が用意されている。

Skype in the Classroomは,Skypeをコミュニケーション手段として,「インターネット上の教室」を構築するためのプラットフォームだ。

詳細については上記公式サイトとご覧いただくとして、このSkype in the Classroom(以降SITC)が持つ最大の特徴は、「インターネットでつながる場所すべてが教育の場になりうる」という点である。しかも、SITCを利用するにあたり、必須となるSkypeは無償で利用できる。

世界が教室になることの意味

この動画は世界各地で実際にSITCを利用している様子を紹介したビデオだ。このように、インターネットとSkypeを通じて、地球上すべての場所が教室になっているのがご理解いただけるだろう。SITCに限ったものではないが、21世紀もまもなく20年が経つわけで、世界各地でインターネットがあたりまえとなり、ここ数年はスマートフォンの普及で、それがより一層身近に感じられるようになってきた。その恩恵は教育分野にも多大な影響を与えている。

多様な価値観に触れることで,自分の価値観を考えられる

SITCはあくまで環境を提供している、という点にも注目したい。SITCでどのような授業を行うのか?あるいは受けるのか? それは教育する側(教師)・教育を受ける側(生徒)、それぞれの考えと行動次第で無限大の種類の授業が生まれる。無限大の授業を通じ、日常的に目の前にあるものや触れるもの、聞こえるもの以外に、自分が知らない世界を知ることができる、つまり、多様な価値観に触れられることがSITCの最大の魅力であり、教育関係者にとって最大限活用すべきポイントだろう。

教育のICT化とインターネットの活用

とは言え、現実問題として、教育現場におけるICT化はまだまだ発展途中であることも事実だ。教育現場のICT化が難航する理由には、たとえば「ICT化を実現するための予算が確保できない」「教師側のスキルがITに追いつかない」「既存の仕組み(教育にまつわる慣習)を変えるための壁」など、探しだしたらキリがないのかもしれない。ただ、筆者としては今回紹介したSITCをはじめ、今、教育のICT化を進めるにあたって活用できる便利なツールがどんどん登場していることを、教育関係者に知ってもらいたい。とくにインターネットを利用すれば「情報」にまつわるデータは日々アクセスしやすくなっており、たとえば、授業のベースとなる資料などがクラウド化され、誰もが簡単にアクセスできる時代になってきた。

こうした便利な状況になっていることを知って、少しずつでも試してもらうことが大事だと考えている。もし通常の授業で使うことが難しいのであれば、授業以外の朝礼や放課後の少しの時間であったり、また、休みの日に体験するだけでも良いのかもしれない。興味を持った読者、とくに教育関係者にはぜひ一度体験してみてもらいたい。

今回は、Skype in the Classroomを紹介した。2020年の学習指導要綱の改定に向け、日本の教育現場でもICT化への取り組みが着々と進んでいる。今後もEducation Tomorrowは「教育のICT化」という観点から、注目したいツールやプロダクト、サービスを紹介していく予定だ。

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