ミクシィが数学科でプログラミングを応用する特別授業支援を実施~渋谷区鉢山中学校での開催事例レポート

ミクシィが数学科でプログラミングを応用する特別授業支援を実施~渋谷区鉢山中学校での開催事例レポート

12月8日、株式会社ミクシィ(以下、ミクシィ)は、東京都渋谷区の鉢山中学校の全学年で、数学科において、ミクシィ開発のプログラミング学習ソフトを活用する特別授業の支援を行った。

数学科の平面図形の単元よりコンパスを使った作図(直線上の点を通る垂線、角の二等分線など)について、ミクシィ開発のプログラミング学習ソフトを利用しながら、テキストプログラミングで作図する、という授業内容だ。

2020年度から小学校でプログラミング教育が必修化され、来年度は中学校でも技術科においてプログラミング学習が拡充されることが決定しているが、今回のようにプログラミング以外の授業でプログラミング学習ソフトやテキストプログラミングが利用される例は珍しい。

ミクシィは、東急および渋谷に本社を構えるIT企業(ミクシィのほか、サイバーエージェント、DeNA、GMOインターネット)、渋谷区教育委員会と、2019年6月に「プログラミング教育事業に関する協定」を締結し、「Kids VALLEY 未来の学びプロジェクト」 に参画。
ミクシィは本プロジェクトにおいて唯一、中学校を対象にプログラミング教育支援をしている。
渋谷区において「理数教育重点校」に指定されている鉢山中学校では、今年度11月14日から2月13日(土)までの間、3回にわたり、全学年で「総合」の授業でミクシィから派遣されたエンジニアが講師を務める講座も展開している。

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作図問題の内容は

「コンパス」機能を使った作図問題

授業での作図問題は、数学科の教科書にも掲載されている問題と同様で、コンパスの代わりに、ミクシィ開発のプログラミング学習ソフトを使って解答する。

学習ソフトに搭載されている「コンパス」では、マウス操作で入力するほか、コンパスの針の位置を座標で指定したり、コンパスの半径や描き始めの角度などをプログラミングでも調整したりできるため、より正確な図形が作成できる。

円や直線の描画を、テキストプログラミングで調整して行い、数学科の理解も深めることを目的にした問題となっている。

特定の点からコンパスの線を入力するプログラミング学習ソフトの様子。数学科の授業で習ったコンパスの使い方を駆使して、始点と終点を設定して弧を描く。
プログラムによる作図が完了した様子。今回はコンパスの作図問題が7問提示された。直線や円、垂線の描画をするためのテキストプログラミングを問う問題がある。

特別授業の様子は

12月8日の特別授業では、田那辺輝氏(株式会社ミクシィ 開発本部CTO室)と町井香織氏(株式会社ミクシィ 経営企画部広報グループ)が授業を進行する数学科教諭のサポート役を務め、テキストプログラミングを用いる問題に取り組む鉢山中学校の1年生~3年生のフォローをしていた。

田那辺輝氏(株式会社ミクシィ 開発本部CTO室)がプログラミング学習ソフトの操作方法を簡単に説明した後、問題に取り組む生徒を個別にフォローしていた。
町井香織氏(株式会社ミクシィ 経営企画部広報グループ:写真左)も解答につまずく生徒のフォローに務めていた。
生徒たちは、渋谷区から支給されたタブレットPCでミクシィから提供された問題に取り組んでいた。

プログラミングを活かした他科目への応用

公教育におけるプログラミング教育は今年度から始まったばかりであり、まだ必修化も始まっていない中学校においては、プログラミングの授業以外でテキストプログラミングを学ぶ機会が提供される今回の特別授業は珍しい事例といえるだろう。

そもそも今回の特別授業が開催されたのは、昨年度からミクシィがプログラミング教育支援をしている鉢山中学校の数学科教諭から「数学科の授業でもミクシィのプログラミング学習ソフトを活用したい」という希望があったのがきっかけだそうだ。高校受験の出題範囲でもあるという今回の課題も、数学科教諭の「少しでも生徒の記憶に残る授業になってほしい」という想いから作成された。

ミクシィが授業後に実施したアンケートでは、生徒からの反応も上々で、

  • 「プログラミングの作図は、“作業感”がなく、難易度にかかわらず楽しむことができた」(3年・男子)
  • 「どうしたら円と円を交わらせることができるかなどを、考えて打ち込むのが楽しかった」(1年・女子)

などの概ね好意的な感想が寄せられていた。

今回の特別授業は、あくまで試験的な取り組みだが、現場の先生のニーズから生まれた事例、というのは注目に値するだろう。プログラミングを活かした他の科目への応用、という事例は今後プログラミング教育が本格化していく中で、増えるかもしれない。

プログラミング教育のあり方を模索する、現場の先生、そしてEdTech企業の取り組みを今後も当メディアでは追いかけたい。

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